清谷寺住職、柴田自戒です
清谷寺観音堂に安置されている、十一面観音菩薩ってどんな菩薩様なのか調べてみました
十一面観音様は、どんな菩薩?
十一面観音様は、苦しんでいる人をすぐに見つけるために頭の上に11の顔がもち、全方向を見守っています。
またそれぞれの顔は人々をなだめたり怒ったり、励ましてくれたりします。
利益には、十種勝利(現世利益)と四種果報(死後成仏)という様々なご利益があり、千手観音菩薩と並んで人気の高い観音菩薩であるます。
十一面観音様は、六観音の1つに数えられ、修羅道に迷う人々を救ってくれます
ちなみに頭上面のうち前3面を菩薩面、左3面を瞋怒面、右3面を狗牙上出面(くげじょうしゅつめん)、うしろ1面を大笑面といい、頂上に仏面を配して11面です。中には本面とあわせて11面となる場合もあります。
10種の現世利益
十一面観音様には、10種類の現世利益があるとされています
- 病気にかからない
- 一切の如来に受け入れられる
- お金や食物などに不自由しない
- 嫌いな人からから害を受けない
- 偉い人が慰労してくれる
- 毒薬や虫の毒に当たらず、悪寒や発熱等の病状がひどく出ない。
- 凶器によって害を受けない
- 溺死しない
- 焼死しない
- 不慮の事故で死なない
4つの後世利益
4つの後世利益とは、のちの世での利益です
- 臨終の際に如来とまみえる
- すなわち地獄・餓鬼・畜生に生まれ変わらない
- 早死にしない
- 今生のあとに極楽浄土に生まれ変わる
清谷寺の十一面観音立像
福岡県粕屋郡久山町、臨済宗妙心寺派、清谷寺に安置されている、平安時代作の十一面観音立像は、久山町の指定文化財になっています
また、清谷寺に安置されている十一面観音立像は、鎌倉時代に350の坊があったといわれる中世山岳寺院の国史跡 首羅山遺跡と関係があるのではないかと言われています
子供たちのための、お祭り
十一面観音立像とお地蔵さま、二体の仏さまは、清谷寺境内の観音堂に安置されていました。
昔は、この観音堂を中心に、男の子達は、相撲大会、女の子達は、本堂で折り紙をしたりして観音祭りをしていました
これは、観音祭りを中止した年に、近所の子供さんが亡くなってしまった事があり、時代とともに縮小されましたが、今でも年一回行われています

永代供養塔「霊應塔」