念ずれば花開く【清谷寺】

鈴は中がからっぽで玉が入っている。
だからいい音を出すのである。
この玉が真民流で言うなら「念ずれば
花ひらく」八字十音である。母はこのことば
をいつも心の中に持っていた。だから母の
声はどんな苦難苦闘のなかでも朗らかで、
リンリンとした張りがあった。五人の子供
たちは、この母の鈴のおかげで、貧乏の中
にあっても卑屈にもならず、暗い人間にも
ならずに育った。
坂村真民

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