神仏の姿は見ることはできないが、自己
は見ることができる。自己を見つめよと世
尊は言われた。自己の何を見つめるか。宇
宙の中の一つの価値ある存在としての自己
を見つめる。つまり銀河系の一つの星とし
ての自己を見つめる。そしたら生れてき
たことに意義があり、生きてゆくことが嬉
しいことになろう。路傍のタンポポも、そ
うであり、一匹のこおろぎも、そうであり、
一羽のみそさざいも、そうである。
一千億の銀河系の中の一存在として動い
ている自分だと思うたら、何か一つぐらい
意義のあることをしようという希望が生ま
れ、人生が凛凛としてくる。