皆様、こんにちは。久山町の清谷寺住職です。
まもなく長い夏休みが明け、新学期が始まります。
この時期になると、多くの方から「学校に行きたくない」「心が重くて動けない」という切実な声が聞こえてくるようになります。
もし、今これを読んでいるあなたがそんな風に悩んでいるなら、どうか自分を責めないでください。
学校に行きたくないと思うのは、あなたの心が今、「少しお休みが必要だよ」と教えてくれている大切なサインなのです。
禅が教える「随処作主(ずいしょさしゅ)」
臨済宗の開祖である臨済義玄禅師は、「随処作主、立処皆真(ずいしょに主となれば、立つ処皆真なり)」という言葉を残されました。
これは、「どんな環境にあっても、他人に振り回されず、自分自身が心の主人公になりなさい」という意味です。
学校という場所は、時にルールや周囲の目、成績の評価など、自分以外のものに振り回されやすい空間かもしれません。
しかし、一番大切なのは「学校の期待に応えること」ではなく、「あなたの心がどう感じているか」です。
「行きたくない」という本音は、あなた自身が心の主人公として、今必死にSOSを出している証拠です。その声を無視せず、まずは「よく頑張ってきたね」と受け止めてあげてください。
「有り難し」という奇跡
仏教では、感謝を表す言葉として「ありがとう」を大切にします。
この言葉は、漢字で「有り難し」と書くように、本来は「有ることが難しい(めったにない奇跡である)」という意味を持っています。
あなたが今日、悩みながらも生きて、この記事を読んでくれていること。
それ自体が、何ものにも代えがたい「有り難い」奇跡です。
学校に行けるか、行けないかという結果だけで、あなたの価値が決まるわけではありません。
まずは、今日まで一生懸命に自分の命を繋いできた心と身体に、「今日まで生きてくれて、ありがとう」と、手を合わせて感謝を向けてみてください。
お寺の静寂に身を置いてみる
当山・清谷寺は、福岡市内から車で30分ほどの自然豊かな場所にあります。
境内を歩くとき、あるいは静かに息を整えるとき、そこには日常の競争やプレッシャーはありません。
仏教には「諸行無常(しょぎょうむじょう)」という教えがあります。
すべての物事は移り変わり、今の強い苦しみや不安も、ずっと同じ形のまま続くわけではありません。季節が巡るように、あなたの心も必ず少しずつ、ラクな方向へと変わっていきます。
心がどうしても辛くなったときは、いつでもお寺の静かな空気に触れに来てください。
ただ静かに座り、手を合わせるだけでも、ざわついた心が不思議と落ち着いていくはずです。
あなたの心が、一日も早く穏やかな安心に包まれますよう、久山の地よりお祈り申し上げます。
合掌
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